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「明日への手」美術展は、本年で66回展を迎えます。
昭和29年から続いている「明日への手」美術展は、子どもたちの展覧会としては、他に類のないものであり、内外から注目される日本一の展覧会です。 66回展は7会場で行われ、約3600人の子どもたちの作品が展示されます。 芸術による教育の会の美術教室では、「美術による教育」を実践しています。 69年間も行ってきたこの「美術による教育」について、その目的、意義を改めて考えてみました。AIの時代に美術による教育はどんな意味があるのでしょうか? 「美術による教育」って、「何」の教育なのでしょう? 「何」の部分が示されていないので、疑問に思われる方も多いと思われます。 ① 美術による人格形成 〇発想力を豊かに 〇自己表現力を高める 〇情緒の安定 ② 美術による柔軟な思考力の育成 〇考え方を変えると新しいアイディアが生まれることを体感する。 〇見方を変えると、ちがう面、新たな面が見えることを経験する。 〇ピンチを、開き直って、チャンスに変える能力を育む。 〇新しいことを避けるのではなく、面白がる心を育成する。 〇工夫することが楽しい、と思う心を育てる。 〇表現することが楽しくてしかたがない、という心を育てる。 この①と②が、美術による教育の目的なのです。 そして、その結果、美術による「何とかする力」を育成します。 何とかする力とは、 *困難があってもなんとか切り抜ける *新しい環境へなんとか適応する柔軟性 *挫折してもなんとか立ち直る勇気 つまりその人の「底力(そこぢから)」を育む。 これが「美術による教育」の目的です。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 親が子どもに願うこと。 それはただ一つ。 長い人生、堂々と生きていってほしい。 これがすべての親の願いです。 挫折は人生に何度もあります。 でもそのたびになんとか立ち直ってほしい。 新しい環境に放り出されることも多々あります。 その都度環境に適応してほしい。 長い人生、したたかに、そして堂々と生き抜いてほしい。 これが、親の真の願いであり、美術による教育の目的であり、私たち芸術による教育の会の目的です。 「美術は、別々で当たり前」 子ども達の作品は皆別々です。 個性が別々なのですから、当然のことです。 正解にたどり着くことが勉強である、という偏差値重視の考え方の対極にあるのが、美術による教育です。 「皆と同じだから安心」「グループに入っていれば安心」という考えは、仲間外れが怖い、無視されるのが怖い、居場所がなくなるのが怖い、という考えが根本にあるので、無視、いじわる、仲間外れ、いじめ、が当然のように日常起こります。 悲しい事件が毎日たくさん起こっています。 別々が当たり前、個性は皆な別々。 この考えを幼い時から持つことで、 多くの子ども達が救われると思っています。 正解は自分で作る。 自分で作ったものが正解。 これは美術の本質です。 そしてそれは社会そのものではないでしょうか。 私たちは、美術による教育を、全力で行っていきます。 大好きな大好きな、大切な大切な子ども達のために。 芸術による教育の会 代表取締役 寺尾 憲 【動画:芸術による教育の会が目指すところ】 ※音声、BGMが流れます。 動画のロングバージョンはこちらから |