男の子は「動く乗り物」で、女の子は「家」でお母さん像を描くと言われています。
「動く乗り物」も「家」も人間にとっては、自分を外の世界から保護してくれる「器」です。「器」=赤ちゃんにとっては「子宮」ともいえるでしょう。
子どもは無意識に、子宮のように自分を保護する「器」として「動く乗り物」や「家」を母親のシンボルとして絵に投影するするわけです。
では、なぜ男の子は「動く乗り物」に、女の子は「家」に母親像を投影するのでしょうか?
おそらく、昔々から受け継がれてきた男女の役割がDNAの中に刻まれているのかもしれません。
それは、男女が好むおもちゃの違いにも現われています。
男の子の多くは、電車や自動車・飛行機や船などのおもちゃで遊びます。
女の子の多くは、おもちゃの家で人形を使ってママゴトをして遊びます。
男の子にとっての動く乗り物は、外で活動する自分に推進力を与えてくれる「動く器」として、無意識に母親のイメージを投影しているようです。
女の子にとっては、家の中の環境を整えるイメージとして母親を家に重ね合わせるのかもしれません。
母親も外でアクティブに仕事をし、父親と同じように車を運転したりしているはずなのですが、不思議と子どもたちが描く絵は今でもほとんど50年前と変わりません。
男の子は「動く乗り物」を好んで描き、建物(家)にこだわってデコレーションすることはほとんどありません。
女の子は「家」を好んで描き装飾しますが、「動く乗り物」を好んで描くことはほとんどありません。
今の生活を絵に表しているというよりも、無意識に母親像を象徴的なシンボルとして、男の子は「動く乗り物」に、女の子は「家」に投影しているのだと思います。
きっと、むかしむかし、男は外に出て狩をして獲物を持って帰ることが役割、女は家で家族を守ることが役割だったころからの無意識の象徴なのかもしれませんね。
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PROFILE
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沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師
大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。
美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。
50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。
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