前回は、子どもが絵の中で描くお母さんのシンボルについてお話ししました。
男の子が描くお母さんのシンボルは「動く乗り物」に投影されます。
女の子が描くお母さんのシンボルは「家」に投影されます。
それでは・・父親像はどんなシンボルに投影されるのでしょうか?
男の子・女の子ともに父親像を「太陽」や「山」で投影すると言われています。
父親像として、「いつもそばにいるわけではないが、遠くで高いところから家族のこと見守っている」と言うイメージから、「太陽」や「山」を父親のシンボルとして投影するのだそうです。
女の子が描く太陽は赤色やオレンジ色や黄色などの暖色系が多く使われます。
暖色はまさにお父さんのあたたかさや優しさが無意識に色として表れます。
男の子が描く太陽も赤色やオレンジ色が多く塗られますが・・・たまに青色や緑色や黒色で描かれる時があります。
赤やオレンジ色で父親の愛情やあたたかさを表しますが、お父さんの厳しさや批判的な面を青色や緑色で塗り込めることで表すことがあります。
昭和とは違い、平成のお父さんたちは厳しいと言うよりも優しく友達のような存在になってきているように感じます。
男の子が描く太陽の色も女の子が描くそれと同じように、優しくあたたかい色合いが使われ、青や緑で塗られることはほとんどなくなりました。
最近少し気がかりなことは、太陽が塗られなくなることも見受けられるようになりました。
お父さんが毎日忙しくて、子どもと接する時間が減ってきていることが原因なのかもしれません。
しかし、どんなに忙しくて子どもと接する機会がなくても父親の存在が大きく絵に表れる場合があります。
大きな太陽を赤色で力強く塗り、少しだけ緑色で塗り重ねられたある生徒の絵を見ながら、「お父さんの存在が大きく描かれていますね。ご主人はどんな感じの方ですか?」と、その生徒のお母さんに尋ねました。
驚くことに・・「主人は単身赴任をしていて、一年に数日しか帰ってきません。」とのことでした。
私はそのことが全く信じられずに、そのお母さんに「どうして、お子さんにとってお父さんの存在がこんなに大きく感じられるんでしょうか?」
「お母さんの方で何か心がけていることとかありますか?」と尋ねてみました。
すると・・・
「主人の存在が大きいと言うより・・、私が母親としてあまりちゃんとできていないと言うか・・不安なことや何かあるとすぐに主人に電話をしています。」
「ほぼ毎日電話をしています。」とのことでした。
なるほど!
そのお母さん曰く、蛍光灯一つ自分では交換できないとのことです。
子どもがおもちゃを買ってほしいとおねだりしても、ご主人に電話をして聞いてから決めていますとのことでした。
ほとんどのお母様方は、ご主人がいない間を子どもたちが不自由なく過ごせるようにと、ご主人の分まで頑張っていらっしゃると思います。
しかし子どもにとっては、頼りないところを持っているお母さんは子どもを自立させます。
お父さんが留守の間をお母さんが全て解決してしまうのではなく、あえて・・「お父さんが帰って来るまで待ちましょう。」「お父さんに聞いてからじゃないとお母さん一人じゃ決められないなあ・・」と言って待たせてみましょう。
お父さんは離れていても子どもたちの心の中で大きく存在しています。いつも遠くで見守ってくれています。
お母さんが、小さなことですらご自身だけで決断せず、あえて、お父さんの存在を意図的に作り、お父さんの役割を意識させましょう。
我慢強い子どもになりますよ。
負けず嫌いになりますよ。
お子さんが男の子なら、エディプスコンプレックスがくすぐられ、「お父さんの代わりくらい僕にもできるよ!」とお父さんの背中を見ながら男の子らしさが育まれます。
女の子は、お母さんのようにお父さんを立てて思いやりのある女性のなることでしょう。
まさに、子ども達にとってのお父さんは、太陽や山のような大きな存在になることでしょう。
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PROFILE
-
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師
大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。
美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。
50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。
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