一昨日の「柔らか頭を育てよう!と昨日の「柔軟な思考力を伸ばす家庭での方法」に引き続きまして・・・
本日は「勉強を好きにさせる方法」です。
「ええ!? 勉強が好きになる方法があるの!??」と前のめりになる方もいらっしゃるでしょうが・・・
私は、正直なところ勉強とは「やらされる」と言うイメージが強くて、好きじゃありません。
確かに、私はあまりお勉強ごとには興味はありませんが、子ども自身が「より良くなりたい」という気持ちで「勉強をしたい」と意欲を持つのであれば大賛成です。
いっぱい応援してあげたいです。
研究ノート
柔軟な思考力の育成 03
芸術による教育の会元研究部長:故佐藤かよこ
芸術による教育の会代表取締役社長:寺尾憲
☆勉強を好きにさせる方法
もし、夫が会社から帰ってきて、『さあ、仕事をしなさい、何をぐずぐずしているの、テレビばっかり見ていてはいけません。仕事をしないのならテレビを消しますよ。』と、最愛の妻から言われたらどうでしょう。多分、一週間ともたないでしょう。『ふざけんな!おれを何だと思っているんだ、出ていけ!離婚だ!』
夫が人格を無視され命令され、すべてに干渉されたらたまったものではありません。子供にも全く同じことが言えます。最愛の母から『勉強しなさい、遊んでばかりいてダメじゃないの、テレビを消しなさい、いつまでファミコンをやっているの』と言われたら、夫と同じように、必ずいやになるでことでしょう。『ふざせけるな自由にさせろ』と、わめいて、徹底的に抵抗したいところです。『おまえなんか、母親だなんて思わない、ででいけ!』と子供は言いたいのです。しかし、子供は言えません。それは、どんな母であろうと、どんなに厳しいことを言われようと、母の代わりは得られないからです。『夫婦は離婚できるが、母子は離婚できない。子供は親を選べません。』
1,勉強が子供の仕事と考えてはいけない。
(『勉強していれば安心』という親の考え方は誤り)
2,母が子供の勉強を『厳しく』『怒って』『怒鳴って』教えてはいけない。
3,他の子供と成績を比較して怒ってはいけない。 (最低の対応)
4,得意な科目を作ってあげる。(平均点主義はダメ)(特技を一つ身に付けることで、劣等感から解放される。)
5,子供の趣味は最優先で伸ばすことが重要。
6,期待されると子供はやる気を出す(ピグマリオン効果)。
この効果は『子供が得意としている分野をより伸ばす場合』にはっきりと現れる。『自分は親や先生から期待されている』と実感すると、子供は本当に伸びる』。一方、この子は頭が悪いと親が思い込んでいると、子供の能力を潰してしまうことになる。
7,ほめることにより、能力は確実に向上する(成績を含む)(にがてなことをほめられると、うれしさが自信に変わる)
8,勉強にゲームやギャンブルの要素を付け加える方法(母親の柔軟な対応のしかたなどについての例)
*『勉強する、それともお手伝いがいい?』と二者択一を迫る。(勉強するそれともテレビ?はだめ)
*くじびきをさせてはずれたら勉強させる。
(当たり…テレビ、はずれ…勉強)
*あみだくじも有効であり、くじの公平さが子供を勉強に引き込みます。
*サイコロを2個同時に振って目の合計数の番号の問題数をやらせる。(子供は小さな数字がでるようにと祈るようにサイコロを振る。ゲームやギャンブルの気分になり、勉強に対する身構えがとれやすい。)
*母親の仕事と子供の勉強がどちらが先に終わるか競争する。『お母さんがお洗濯するのと、あなたの宿題が終わるのとどちらが早いか競争よ。あなたが勝ったら、おやつはハンバーガーよ』
*試験の前に、『あなたが先生だったら、どの問題を出す? 予想問題用紙をつくってみようよ、どれだけ当たるかお母さんとかけようか、2つ当たったら明日のおやつはドーナッツよ」(試験の山かけは勉強の基本です。重要なところが必ず出ます。どこが重要かを子供が見つければ全部を理解したと言っても過言ではない)
9,子供にはどんどん買い物をさせる。買い物は算数そのものであるばかりか、損得勘定、必要と不必要、無駄、などの感覚をやしなう。
*今日の夕食はテンプラ。必要な物を3000円で買ってこさせる。(野菜、魚や肉、海老、その他)どういうバランスで買ってくるかを考えさせる。予算、おつり、値引き、量を考えることは、生きた算数です。
*ディスカウント店で定価の3割り引きのおもちゃを買う場合。いくら得をするかを計算させる。
*1個だと150円、5個で600円、という値札がついていたとき、5個買えばいくら得するかを計算する。
買い物は実践を通して、パズルにしてしまうと、楽しみが2倍になります。
「子供の絵と心」の研究者の佐藤かよこ(先生)と芸術による教育の会社長でもあり慶應義塾大学理工学部の講師で工学博士の寺尾憲(先生)が、「勉強を好きにさせる方法」について教えてくれました。
30年も前に書いた記事を引用しましたので・・・「ファミコン」?など、ちょっと???古さを感じるところもあるかもしれません。
最近になって、政府が「柔軟な思考力」という言葉を使い出し、その大切さを公にしましたよね。
私たち芸術による教育の会では、ずっとずっと前(50年も前)から、人生をなんとか生き抜く力として、「柔軟な思考力の育成」の大切さを主張し実践してきました。
本会では、学校での成績重視の詰め込み型の知的偏重教育には反対です。
「やらされてイヤイヤ勉強をする」というのではなく、「子ども自身から湧き出る欲求からついついその分野にはまってしまう」ような子ども達の姿勢を応援したいです。
子どもたちの主体性・個性を伸ばすのは美術を通した教育が一番!
「みんなと一緒でなくていい! 一人一人違うからこそいい!」
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PROFILE
-
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師
大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。
美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。
50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。
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