美術教室では、先生も生徒も室内では必ず上履きを着用します。
消防署からも厳しく注意されています。
東日本大震災の前、阪神淡路大震災よりもずっと前から、レッスン中の室内では上履き着用です。
スリッパではダメなんです。
大地震により窓ガラスが割れて飛び散って動けなくなったらどうしよう!
毎回のレッスンが始まるたびに、あの震災の時の大惨事を思い出すことは無くなりました
。
子供達も私たちも、あの時の辛い思い出は時とともに溶け出し、ゆっくりと忘れていくものです。
人は時間が経つと痛みを忘れるのです。
だんだんと気持ちが緩むのです。
「どうせ、今日も安全に決まっている!」
「裸足の方が気持ちがいい!」
「今日だけは知らんぷりしちゃえ!」
そして、生徒は上履きを履かなくなるのです。
履き忘れている子供に注意を促さない先生が出てきます。
美術教室の先生は美術家で、「締め付けられるもの」を無意識に嫌います。
「ルール」や「常識」にルーズなばかりか、反発さえする人も少なくありません。
そんな人たちが、子供達の教育をしちゃあダメですよね!
そういう人は「自由」を履き違えているのです。
「自由」は「安全」の上に成立するのです。
「安全」が保証されない状況での「自由」は恐怖です。
「腹がたてば殴ればいい」
「気に入らなければ、壊せばいい」
「ルール」のない環境での「自由」がどれほど危険かは容易に想像できます。
私も美術家です。
かなりルーズでいい加減です。
ルールは最低限がいいのです。
大抵のことは、「まあいいんじゃないの」といい加減なんですが・・
生徒たちへの「安全」については次元が違います。
上履きの着用は、習慣になるまで毎日繰り返し厳しく注意しました。
今では、注意せずとも生徒は毎回自ら上履きを履きます。
そして、生徒に上履き着用を徹底させない先生たちに対してもかなり厳しく注意をします。
決して難しいことを言ってはいません。
・あいさつをする
・歯を磨く
・顔を洗う
・服をたたむ
・上履きを履くを「習慣にしましょう」と言っているのです。
毎回、「上履き履きましたか?」、「今から10秒後に履いているかチェックします。履いていない人は何よりも先に上履きを履いてください」、「もし、忘れてしまった人は、いつものように下駄箱の上に置いてある雑巾で靴の底をきれいに拭いて、靴のままで教室に入ってください」と言えばいいのです。
雑巾を5枚ほど用意して、靴の裏を拭かせるのです。
厳しい顔つきで拭かせるのではありません。
やさしい顔でお願いするのです。
「めんどくさいよね。でも、もしものことがあったら先生は悲しさに耐えかねて生きていけません。今日、大地震が起こる確率はゼロに近いかもしれない。でも、東日本大地震はそんな平和の毎日の中で突然起きて、多くの命を失ったんだよ。あの大惨事を経験して起きながら、多分今日も大丈夫だからなんて無責任なことはできないんだよ!美術を楽しむことよりも先生はあなたたちの命の方が大切なんだ!」
これを伝えられない人は先生になんてなっちゃダメですよね。
水着を忘れた子供を裸のままで泳がせますか?
先生の水着を貸しますか?
命に関わることとは、水着以上に大事なことということですよね。
上履きは、子供たちにとっては危険から身を守るためのユニフォームなんですよ!
「忘れたんなら、今日は裸足のままでいいよ」と言うのは、今日は裸のままで泳ぎなさいと言っている以上に乱暴なんですよ!
生徒が裸のままで教室に立っていたらまずいでしょ!
保護者の皆さまへ
お教室の先生が、上履きを履かない生徒をそのまま放任しているようなら、どうか厳しく叱ってください!
お説教がましくて、わざわざブログに書きたくはないのですが・・・
皆さんに見守られて、私たちも襟を正せます。
よろしくお願いします。
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PROFILE
-
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師
大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。
美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。
50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。
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