「鴻巣アートの森」購入物語 Part-05 「購入資金はどうするの?」

芸術による教育の会という会社は本当に不思議な会社でして・・・

まず・・名前がめんどくさい!

怪しい宗教団体と疑われる・・

松下電器産業株式会社→【パナソニック】パナソニック株式会社

メンズショップ小郡商事→【ユニクロ】株式会社ファーストリテイリング

株)福武書店→【ベネッセ】(株)ベネッセホールディングス

国際的な大企業は社名も思い切って「未来志向」で改名していますね。

芸術による教育の会も何十回も社名変更しようよと議題に上っています。

その度に、古株のメンバーが改名を反対してきました。

「ええ!ダサくてカッコいいじゃん!」

「ストレートに意味がわかるし!」

「くそまじめで、誠実そうで、時代に流されてない感じがむしろ新しい!」

全く未来志向じゃないですよね。

こんなことを言うから古い人には困りものです。

若い人たちからひんしゅくを買っていることでしょう。

何を隠そう・・そんなことを言っているのは私自身でやんす。

なんか、今時どこを探してもなさそうなカチンコチンなストレートな社名ってかえって面白い!

決して頑固なわけではなく・・

再春館製薬・・みたいな??

なんか生真面目さを売りにしているようなのって、本会の「あり方」にフィットしていると思うわけです。

加えて・・世間の多くは株式会社ですよ!

そんな時代に、有限会社芸術による教育の会ですよ。

なぜ、有限会社にこだわるの?

社長の寺尾が言いました。

社長:「えっ!いつでも株式会社にしていいよ!・・でも、有限会社ってもう新しくは登記できないんだよ!それってある意味面白くない?」

私:「たしかに!」

そんな理由だけで、、この古臭い感じの社名を66年間も続けています。

さて、そんな変な社風の会社が森を買う!??

社長はほとんどトップダウンで決めることはありません。

社員が勝手に提案し、勝手に話し合って、自分達に都合のいいことを最優先で決定します。

最終的に社長の決裁となりますが、社員の合意があったものを却下すると言うことはまずありません。

そんな社長ですから、「山を買いましょう!」と私がいくら口説いても、社員の同意がないと決定することはまずありません。

そして、この鴻巣アートの森を購入するかどうかについてはとても難しい決断だったのです。

積極的賛成が10%

賛成が20%

反対が10%

判断つかないが60%

まさに前例のないチャレンジなので、判断できない人が半数を超えていたのです。

7割の人が不安に感じていたのです。

最も不安に感じていたのは、「購入資金はどうするの?」と言うところです。

「山を買う!」なんてどんだけ儲かっている会社なんだ!と思う方が多いと思います。

恥を恐れず書きますと、本会はリッチな会社では全くありません。

収益が上がると社員の給与に分配されるようなシステムです。

そう言う社員に都合のいいシステムを考えたのも、社員からの提案によるものです。

だから、会社にまとまった準備資金がないのです。(こんなこと公に書いて恥ずかしい・・上場株式会社でなくてよかった)

こんな経営をバカにする人もいると思いますが・・66年間続けてこられたことは、それなりの経営の正しさがないと続かないと誇りに思っています。

「さて・・・どうやって買うか?」

社長と私は何日も考え続けたのです。

社員を安心させないと購入には踏み切れない・・

社員は「会社のお金は私たちのお金」と思っていたり・・・

だから、社長の決断でさえ、「勝手に決めないでください。」と意見が飛び交うほどの社風です。

私は決心しました。

「私が自己資金で買います!」

「家のローンも払い終わったし、住宅ローンを組みましょう。」




にほんブログ村 美術ブログ 美術教室・学習へにほんブログ村 子育てブログ 子供の習い事(教室・業者)へ
FC2 Blog Ranking

PROFILE

屋嘉部 正人
屋嘉部 正人芸術による教育の会GM
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師

大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。

美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。

50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。