こんにちは。どこにいてもネットを通じて美術が学べる「どこでもアートきっず」と、東京・神奈川・埼玉・千葉で100を超える美術教室を運営する「芸術による教育の会」ブログ担当です。
本日は美術教室に通う生徒さんへのインタビューをご紹介したいと思います。
４歳から美術教室に通い始め、もう２３年になるという中村さん。
鴻巣アートの森での「森の音楽会」や毎回のイベントでも、いつも子供たちと講師のサポートをしてくれています。
ここでは子供の頃から通っていた美術教室のことを伺いたいと思います。
通っていたことでどんな力が養われたのか、その実体験から聞いていきましょう！
■大人になってからも顔をだしている美術教室
インタビュアー（以下：イ）「先日、美術教室に5年、10年通われている生徒さんたちの表彰式がありました。
長年通っている方も多いようですが、中村さんはおいくつのときから美術教室に通っているんですか？」
中村さん「４歳の時、それくらいからです。美術教室の近くの幼稚園に通っていて、実家が教室の目の前のマンションなんです。」
イ「そうでしたか。始めたのにはその他に理由はありましたか？」
中村さん「２人いる姉が先に通っていたので、その姿を見ていて、いつか自分も通うものだと思っていたみたいです。
そこから兄妹３人とも１０年通って、社会人になった今でもちょいちょい顔を出しています。
年に１枚は絵も描くようにしていますし。」
イ「今日の鴻巣アートの森でのイベントのように、今でも来てくれて関係を続けられるのは先生方も嬉しいでしょうね！
幼稚園から小学生、中学生と成長する中で、美術教室での学びはどのように変化していくのですか？」
中村さん「基本的に自由なので、小学生までカリキュラムはありますけど、中学生になると勝手なことをやっていいんですよ。
好きなことをやらせてもらえます。デッサンを描いている人もいればアニメ絵を描いている人もいます。
私は中学生の頃は展覧会でアクリル板を貼ったりしました。」
■学んだのは、自分の発想を表現する力
イ「美術教室で自由に絵や工作を学んだことで、実生活で役に立ったと思うことはありますか？」
中村さん「先生たちは考え方がみんな違います。変な人たちなので、そう言う人たちが世の中にいるのを知れたのは良かったですね。（笑）」
イ「変な人というのはどういうことですか？」
中村さん「こだわりが強かったり、発想が突拍子もなかったりとか、そういったことですかね。
そういう人たちに囲まれて過ごしたことで、自分が思いつかないようなことも受け入れたりする力は養えたんじゃないかと思います。」
イ「ではそのような面白い発想を持つ先生方から学ぶことで、ご自身の発想力も鍛えられますか？」
中村さん「鍛えるというよりは、元々誰しもにその能力はあると思うんです。
それを伝える発信力がないだけだと思うんですよね。
「絵なんて描けない」とか、「意見を言われるのが嫌だ」とか。
ここではそういうことを言っていられません。だから自分の発想を表現することに慣れることはできます。
それから子供の頃には自由で気にもとめなかったようなことも、
歳を重ねるにつれて自我が芽生えて、そういう表現・発信することが下手になっていく。
他人の目が気になって人前に出せなくなります。
この会にはそういうことを気にしない大人がたくさんいる。だから他人の目を気にせずに発信する考えを持てるようになれると思います。」
イ「では、この会をどういう人たちに勧めたいですか？」
中村さん「その場に馴染むのが苦手な子とかですかね。
馴染むためには自分のことを発信する力が必要だと思いますから。
僕自身も中学くらいまでは馴染めていなかったんで。
あとは、お子さんが何をしたいのかわからないという親御さんとか。
ここではなんでもできるし、色んな可能性が広がります。
だって絵を描いたり、粘土をいじったり、こうやって火を起こしてもいいんです。（笑）
（インタビュー当日は「鴻巣アートの森」でのイベントで薪を使って火を炊き、焼き芋を焼いたりしました。）」
イ「美術教室でのご友人と交流はありますか？」
中村さん「そうですね。幼稚園の時からつるんでいる友達はたくさんいますよ。
最近はみんな忙しいみたいですけど、毎月なんだかんだ飲みに行ったりしています。
なかなか会えなくなった友達にも連絡を取るようにしています。」
イ「そういう人間関係が生まれる場所は大切にしていきたいですね。」
中村さん「はい。今も教室に行けば子供達が懐いてくれていますからね。
教室に顔を出せば、「あ、来た！」みたいに言ってくれます。可愛いですよ。」
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