「自分を認めてくれる場所が家と学校以外にもある」美術教室の生徒さんと、ご両親にインタビュー。

こんにちは。どこにいてもネットを通じて美術が学べる「どこでもアートきっず」、また東京・神奈川・埼玉・千葉で100を超える美術教室を運営する「芸術による教育の会」ブログ担当です。

先日行った、長年通っている生徒さんを表彰する式典には、生徒さんのお父さまお母さまをはじめご家族が沢山お見えになりました。
今回はその際にお話を伺った、美術教室に姉妹で通っているご家族のお話をご紹介したいと思います。

教室に通う子供たちの姿はご両親からどのように見えているのでしょうか。

（展示された妹さんの作品を前に、屋嘉部先生とご家族の様子）

■自宅ではやらせてあげるのが難しいことも、美術教室ならできる

インタビュアー（以下：イ）「本日はよろしくお願いします。お子さまお二人が美術教室に通い始めた年齢はおいくつの時からですか？」
お母さま「姉は年中のころからなので５歳で、妹は年少からなので３歳の時からですね。一昨年５年表彰をいただき今、７年目です。」

イ「お姉さんは１０年表彰ですか？」
お姉さん「はい、そうです。」

イ「始めたきっかけはどのようなことだったのですか？」
お母さん「幼稚園で、幼稚園の時間が終わると「美術教室の子集まって〜！」って先生が言っているのをよく見ていたんです。
ちょうど園舎の道路を挟んだ向かいに美術教室があったんですね。

それで、先生が園児を美術教室に引率していくのを本人たちが見ていて、楽しそうだからやりたいと言って体験教室に行きました。そしたら楽しかったんですね、即決で入会しました。」

イ「毎週通うのは楽しかったですか？」
妹さん「自由だから楽しかった。」
お母さま「カリキュラムがね、家ではできないようなことなんです。
絵の具を直接手で使ってみたり、粘土をいじったり、ちょっと大掛りな工作をしたり。それが楽しかったのではないかなと思います。

家だと絵の具のついた筆を持っているだけで、親は「動かないで！」となりますからね。（笑）それを好きにやらせてもらえたのが良かったですね。」

イ「それまで家で絵の具を使ったりすることはありませんでしたか？」
お母さま「いえ、ないですね。
せいぜいクレヨンや鉛筆で色を塗ったりしていた程度です。美術教室に入会して絵の具などの入ったバッグをもらえて、それがすごく嬉しかったんじゃないかと思います。」

イ「お姉さんと妹さんに伺います。続けていて良かったと思うことはありますか？」
お姉さん「クラスでアイデアやアドバイスを求められたときに、積極的に自分の意見を言えるようになったことです。」
妹さん「学校の新聞とかを作る時に、漫画とかを描くことができるようになったことです。」

イ「美術教室にはどんな生徒さんがいらっしゃいますか？」
お姉さん「そうですね。みんな自由ですね。（笑）」
お母さま「幼稚園には色んな学区のお子さんが来るから、小学校もバラバラで、同じ学年にも美術学校に通っている子はあんまりいなかったみたいです。
でも小学校が違うから話さないとかそういうことはなくて、みんな先生の言っていることを聞いて自分の世界に入っていくようです。」

イ「自由に自分の世界に入っていって、集中できるのは嬉しい時間ですね。
ではお母さまから見たときに、美術教室に通っているお二人はどう映りますか？」
お母さま「習い事をさせるのに、本人から行きたいと言ったのが美術教室なんです。そして唯一続けられたのも美術です。
なので、今は自分がやっていることに対しての価値がわからなくても、大人になってから色々考えることがでてくると思うので、それを聞くのが楽しみですね。」

（展示されたお姉さんが描いた絵画）

■自分のやったことを褒めてくれる美術教室の存在

イ「表現することを毎週やっていく中で、お子さまの成長や変わってきたなと思うことはありますか？」
お母さま「自分に自信を持てるようになったことでしょうか。
意外と家で親が子供を褒めることってあまりないんですよね。お手伝いをするとか、そういったときくらいで。

でも美術教室では、無条件で先生がこの子達のやったことに対して良いところを見つけて褒めてくれる。
学校以外でね、赤の他人の大人が、本人の良いところを見つけて褒めてくれることはまずないじゃないですか。そういう褒められるという体験は見えない自信になっている部分があるんじゃないかと思います。

なので今後、何か挫折しそうになったときとか、自分を認めてもらっている場所が家と学校以外にもあるというのは貴重なことだと思いますね。」

イ「お子さまにとって、素晴らしい環境ですね。
お父さまから美術教室に通う姿を見てどう思われますか？」
お父さま「そうですね、本人たちが楽しくやっているので。
嫌だったら嫌で、そうなってもいいと思ってたんですが、続いています。
それまでは自分から「これやりたい」と言うものがあまり無かったので、そういう意味でも楽しく通えているし良かったなと思っています。」

イ「貴重なお話をありがとうございました。」

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