自閉症の娘も25歳・・「このまま続けます」の言葉に幸せが溢れる!「ありがとう」

私には自閉症の娘がいる。

もう、25歳。

外見は立派な大人だが情緒は17歳の妹よりも幼い。

25歳が描いたにしては幼い
でも最高に愛おしい!

特別支援高等学校を卒業し、運良く地元近くの会社に就職した。

もう、7年間もそこで働き続けている。

今時の高卒の若者が7年同じ仕事を続けるってすごいことだと思う。

もちろん、いろいろな人たちの支えがあって続けてこられた。

ボスから「クビだ!もう来なくてイイ!帰りなさい!」と叱られて、何度泣きながら帰ってきたことだろう。

それでも、頑張って働き続けている。

そんな娘をとても誇りに思うし、尊敬し感謝している。

そんな娘を我慢強く働かせてくださる職場のボスやみなさんに対して、どんな感謝の気持ちを伝えても足りない。

娘は本当に素晴らしい人たちに恵まれていると思う。

先日、ふとその自閉症の娘になんとなしに聞いてみた。

「もし、神様が自閉症で困っているんなら、今生まれ変わらせてあげるよ!このままの人生を続けるか、もう一度新しく自閉症じゃない人生に生まれ変わるか?」と聞いたらどっちを選ぶ?

「このまま続けます」

泣きそうになる程嬉しかった。

もちろん、自閉症の娘が自閉症じゃない人生を想像できるとは思っていない。だから、他人は「自閉症じゃない人生を知らないから、相手の気持ちに立てない自閉症だからそう答えるしかない。」と。

おそらくその通りだと思う。

だけど、私は全く虚しさを感じない。とても清々しく、娘を誇らしく感じた。

そして感謝した。

「ありがとう!」

娘は、他の誰にも成り代われない。

私がそうであるように。

あなたがそうであるように。

人は自分以外の誰にも成り代われない。

どうせ誰かに成り代わることができないのなら、誰かと比較して何が足りないのかを考えても仕方がない。

「お父さん!他人とどちらが幸せな生き方かを比較しても全く意味がないよ!」

自閉症の娘から教わった気がする。

最も大切なことは、「今まさに幸せである」ということ。

幸せは自ら感じるもの。

どんなに「これが幸せだよ」と与えられても、与えられたものの量や質で幸せは測れない。

幸せを感じるということは自らの内なるもの。

たとえ、障害を持っていようとも幸せだと感じることこそが、本物の幸せなんだとおもう。

娘は今朝土曜日にもかかわらずいつものように早起きだった。

そして、特別支援高等学校の同窓会に出かけていった。

自閉症の娘が同窓会に出て何が楽しいんだろう?

コミュニケーションが苦手な娘が同窓会に出てどんな時間を過ごすのだろう?

そんな親の疑問をよそに、いつもより少し興奮気味に出かけていった。

周りの一般人がその集団を見てどう思うのだろう?

「変な若者」「非常識な集団」「キモい」「障害者?」・・

どうせ、誰かに成り代わることはできない。自分こそが普通だと思う人たちが障害を持つ人を理解することは絶対にできない。

親ですら理解できないのだから。

だって、隣の人のことも理解できないでしょ。

ずっと長く連れ添ってきた夫婦ですら。

人は相手のことを理解できないからこそ、相手を敬うことができる。

我が子のことを理解していると誤解している親が子供の心を踏みにじっていることに気づかない。我が子を自分の一部であるかのように誤解する。それは本当によくあること。

第一子が自閉症で生まれてきたということは、神様からのプレゼントだと今なら分かる。

今なら、我が子が不憫だとは思わない。

今なら心から感謝できる。

「あなたねえ!生徒のことやその保護者のこと、一緒に働く仲間のことをわかっているつもりでいたらダメだよ!人はわかったつもりになるとそれを雑に扱うんだよ!人はわからないから大事にし尊敬できるんだよ!」

神様なんてきっといない。

いないに違いない。

いなくても構わない。

でも、明らかなことは、自分が求めていたことが起きているということ。

娘が自閉症として生まれてきたことは私自身が求めていたことに違いない。

娘も自閉症の人生を選んで生まれてきたのだと思う。

「お母さんとお父さんを選んでくれてありがとう!今日は楽しみにしていた同窓会だね。好き勝手に楽しんでおいで!」

もし、神様がいて「娘が自閉症で困っているんなら、今生まれ変わらせてあげるよ!このままの人生を続けるか、もう一度新しく自閉症じゃない子を持つ人生に生まれ変わるか?」と聞かれたら

「このまま続けます」

きっと、そう答えるよ!

安心して、誇りを持ってそのままの人生を続けなさい




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PROFILE

屋嘉部 正人
屋嘉部 正人芸術による教育の会GM
沖縄生まれの大阪育ちの千葉県野田市在住
多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業
横浜美術大学絵画コース非常勤講師

大学四年生から芸術による教育の会で美術教室教師としてアルバイトを始め、大学卒業とともに同会に入社。

美術家として個展やグループ展など多数発表を続け、新制作協会に所属。

50歳を機に人生をリセット
・右利きを辞めて左利きとして生まれ変わる
・やりたくてやらなかったことを全てやる
52歳で新制作協会会員を退会
53歳でこれだけはやめられない一番好きなお酒をやめる
・芸術による教育を全国に広める伝道師として芸術による教育の会GMとなる
・「紙コップのインスタレーション」を各地で実施。